11年01月25日
哀愁 荒木 恵
北風に
指がかじかんだ日
西空に
ほたる火を見た
ほたるは
やがて消えて行くのを
知らないふりをして
せい一杯微笑んでいた
夕陽の落ちた時
私は
こごえて
動けなくなった
<第一少詩集・犬のようにより>荒木 恵著
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